GitLabとAmazon QのAI協働機能(Duo)がリリースされました!

GitLabとAmazon QのAI協働機能(Duo)がリリースされました!

Clock Icon2024.12.04

以前から顧客のプロジェクトで利用させてもらっていて、隠れGitLabファンなハマコーですが、そんなGitLabにAmazon QとのDuo機能なるものがre:Invent 2024にて発表されました。

GitLabは、OSSのホスティング先としては正直あまり存在感がない印象ですが(SaaSでパブリックに使う方法ももちろんある)、主に企業内での利用を想定した開発者向けプラットフォームとして、プロジェクト管理やISSUEやEpicの管理、CI/CDやセキュリティ方面まで含めた多機能さは、GitHubより上回っていると感じる部分も大いにあります。

一言でいうと、DevSecOpsプラットフォームでしょうか。そんなGitLabが今回Amazon Qとコラボレーションしたという話題は興味津々。

利用の前提条件が厳しいため(後述)今回は、公式情報をまとめてみたという内容になりますが、このあたりの条件も将来的には緩和されるかもなので、GitLabに興味がある方は、一度目を通しておいてもらえると幸いです。

GitLab Duo with Amazon Qに関する公式情報

what's new

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2024/12/gitlab-duo-amazon-q-preview/

公式ブログ

https://aws.amazon.com/jp/blogs/aws/introducing-gitlab-duo-with-amazon-q/

GitLab Duo integration page

https://aws.amazon.com/jp/q/developer/integrations/

GitLabからの公式アナウンス

https://about.gitlab.com/blog/2024/12/03/gitlab-duo-with-amazon-q-devsecops-meets-agentic-ai/

GitLab Duo with Amazon Qの概要

GitLabは、開発者向けプラットフォームとしてGitHubの次にプレゼンスがありますが、そのGitLabとAmazon Q Developerがコラボレーション(Duoという単語が使われている)したという発表になります。

  • 新機能のアイデアからマージ可能なコードまでの迅速な開発
  • チーム全体で一貫した品質保証を実現するユニットテストの自動生成
  • AIによるコード品質とセキュリティレビュー、修正の提案
  • Java 8/11から17へのアップグレード支援による、アプリケーションのセキュリティと性能の向上

ということで、GitHubとGitHub Copilotシリーズとの関係に近いものと思ってもらえれば、良さそうです。

GitLab 公式ブログ

引用元:GitLab Duo with Amazon Q: DevSecOps meets agentic AI

上記公式記事では、Qコマンドを利用した具体的なユースケースが紹介されています。また、各ユースケースには、ショート動画も組み込まれているので、それをみると直感的にGitLab Duoでできることが把握できるかと思うので、是非、公式ブログも参考にしてみてください。

1. Streamline feature development from idea to code

Issueを入力したあと、Activity欄にq devと入力するだけで、コードが作成されMRまで自動で起票されます。動画だけ見てたら、ほんまかいなと思いますし、実際のコードの品質とかは実際に試していないのでなんともわかりませんが、ある程度コードベースが大きいプロジェクトであれば、一定の精度でMRが作られるのかもですね。

2. Modernize legacy code without the headache

Java 8、またはJava 11のコードをJava 17に移行します。

IssueのDescriptionにq transformと入力するだけで、Javaコードのアップグレード計画の作成、追跡できる変更計画書をMRとしてまとめてくれます。以下の画像は、公式の動画から引用したものですが、利用しているライブラリのアップデート情報なんかもまとめられています。

CleanShot 2024-12-03 at 23.51.08@2x.png

もちろん、コミット履歴からFile Changesまで確認可能。

CleanShot 2024-12-03 at 23.55.39@2x.png

3. Accelerate code reviews without sacrificing quality

MRのActivityにq reviewと入力すると、MRの品質とセキュリティに関するレポートを作成してくれます。

コードレビュー結果は、そのままレビューのサジェストとして出力され、それを取り込む場合は、q fixと入力するだけで、MRにその変更が取り込まれます。

4. Automate testing to ship with confidence

レビュー画面からFunctionを選択しq testと入力することで、テストケースが作成され、MRに含まれます。このあたりのUIの直感性の高さと使い心地の良さは素晴らしそう。

利用するための前提条件

GitLab Duoが利用できるプラットフォームですが、2024年12月3日現在、SaaS版は利用できません。 利用には、以下の条件が必要となります。

  • GitLabをセルフホスト
  • Ultimateのサブスクリプション
  • パブリックプレビュー

自分が慣れ親しんでいるGitLabはSaaS版だったので、セルフホストでしか使えないのは悲しいところですね。まぁこのあたりの条件も将来的に緩和されたりするかもですが。

関連情報

GitLab公式では、さらに関連する情報の記事が複数紹介されていました。ローンチ時点でこれだけのコンテンツを用意しているのは、GitLabとAWSの意気込みが感じられます。

https://about.gitlab.com/blog/2024/12/03/how-to-leverage-gitlab-duo-for-enhanced-security-reporting/

https://about.gitlab.com/blog/2024/12/03/quickly-resolve-broken-ci-cd-pipelines-with-ai/

https://about.gitlab.com/blog/2024/12/02/automating-with-gitlab-duo-part-1-generating-tests/

GitLabとAWSとのパートナーシップから見える未来

AWSとGitLabは、もともと緊密なパートナーシップを持っていましたが、今回のAI周辺のAmazon Qの統合は、よりその流れを後押しするものとなりそうです。

まだ現段階では利用条件が厳しいので、その恩恵に預かれるのは、エンタープライズユースケースに限られそうですが、今後より利用条件の緩和や機能の進化に伴い、GitLabがこれからも進化していくのは、個人的に非常に楽しみです。

それでは、今日はこのへんで。濱田孝治(ハマコー)(@hamako9999)でした。

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